人には、心に溜めつづけた秘密を…

人には、
心に溜めつづけた秘密を
洩らしたくなる場所と時とがある。

(深い河、遠藤周作)

ずっと奥にしまいこんでいた秘密。
それだけのものだから、
それが出てくるということは、
かなりのことだと思います。

秘密は、すぐに洩らされれば、
その重みがないけど、
長い時間が経ったものは、
どこかしら神秘的にも感じます。

そして、秘密があるのは、
大切なことだと思います。
それは、何か悪いことをした、
というような秘密じゃあないです。

もっとそれ以前にあったことで、
今の自分が考えること、
行うことの背景に何があるか、
というようなことです。

時には、そのような秘密が、
何かのトラウマ、心の問題となって、
カウンセリングを要するケースも
あることでしょう。

そう考えると、
思わずそれが洩れてしまう雰囲気を
つくれる友達やカウンセラーさんは、
すごいなと感心してしまいます。

おしゃべり人間の
秘密とも何ともつかない話を、
長時間忍耐して聞ける人間も
すごいですがね…

ただ、秘密の扱いは要注意、
とプロカウンセラーの方は
おっしゃいます。

要は、単なる興味半分で、
秘密を聞き出したり、
洩らさせたりするな、
ということです。

理由は、その秘密というものが、
その人にとって奥底の部分、
神聖な部分ですから、
それを洩らし、共有した相手に、
特別な感情を求める人間もいるからです。
(恋愛感情だったり、束縛意識だったり…)

それを見極めたうえで、
他人の秘密と付き合いましょう。

今日のコラムは「止められない好き」です。

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