君を助けられなくて、残念だとは思わない。
君を助けられなくて、
残念だとは思わない。
(朗読者、ベルンハルト・シュリンク)
どうしても、
助けられないことがある。
助けないほうがいいこともある。
友だちとして、親として、
いろんな立場にあっても…
「助けてあげられなくて、
ほんとうにごめんね。」
そんな言葉を、
私も口にしたことがあるけど、
今になって考えてみると、
確かにそうでもなかったなぁ、
というケースも見えてくる。
助けがなければないで、
当人はなんとかしていく。
その力が増してくる…
まあ、
「何もおかまいできませんで…」
「たいしたお力にもなれず…」
「つまらないものですが…」
というような言葉は
社交儀礼的なものにもなっているから、
「助けてあげられなくて、
ほんとうにごめんね。」
という言葉が同じようにならないよう、
気をつけたいもの。
もし、助けられなかった時には、
いろんな言い訳をせずに、
見守る余裕に変えたいもの。
助けがあったら、ラッキー。
助けがなくても、ラッキー。
人生は、そういうものでしょう。
ただ、最初から助ける気もなかったのを、
この言葉で正当化することだけは
避けたいと思う。
そして、もちろん、
自分のことが出来ない乳幼児や人々などを
放置する理由にもしないように。
今日のコラムは「老夫婦」です。
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