人は…奇異を信じたがるものである。


人は…
奇異を信じたがるものである。

(新・平家物語吉川英治

簡単な話である。

「あの人、とてもマジメで、
 一生懸命な人よねぇ。」
という評判があったとする。

しかし、それよりだったら、
「でも、実は、裏では、
 けっこうなことをしているみたいよ。」
という噂やデマが生まれれば、
そちらの方を人は信じたくなる。

面白いからである。あるいは、
刺激的で、変化があるから。
それだけの理由…

そして、その同じ理由で、
自分が、噂やデマに巻き込まれる可能性が
あることを、すっかり忘れている。

芸能人や有名人の方々は、
そんな好奇な目の対象になることが、
たいへん多いように思う。
マスコミのおかげで…

何かの本で読んだことがあるのだが、
まさしく、
「死んだ犬を蹴飛ばすものはいない。」
ということわざ通りだと思う。

隆盛を極めている人がいれば、
その人の足元が崩れるような情報の方が、
やはり、面白い。

落ちぶれ始めた人がいれば、
さらに悲劇的な目にあうような話に
進展していった方が、ニュースになる。

あるいは、反対に、
とてつもなく素晴らしい奇跡が起きるとか。
しかし、その奇跡の後には、
また堕落するような情報の方が、
「やっぱりな」というストーリーに適しているので、
信じられやすい。

そう考えると、人は、
何が真実かを信じるのではなく、
信じたいものを信じているのだけ
のような気もしてくる。

多分、半分は正解だろう。
残りの半分は、ちゃんと自分から問いかけて、
答えを見つけている人もいるということだ。

信じる基準、方法を誤まってはいけない。
そう思った。

(参考)
質問力(齋藤孝
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